イギリス (United Kingdom)

グレートブリテン及び北アイルランド連合王国(グレートブリテンおよびきたアイルランドれんごうおうこく、United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland)、通称イギリスは、イングランドスコットランドウェールズ北アイルランドの4つの「カントリー」から構成される立憲君主制国家であり、英連邦王国の一国である。また、国際関係について責任を負う地域として王室属領及び海外領土があるが、これらは厳密には「グレートブリテン及び北アイルランド連合王国」には含まれておらず、これらを含む正式な名称は存在しない。
ユーラシア大陸西部の北西にある島国であるが、アイルランド島アイルランド共和国国境を接している。国家体制国王国家元首とし、議院内閣制に基づく立憲君主制である。国際連合安全保障理事会常任理事国の一つである。事実上の公用語である英語は事実上世界共通語としての機能を果たしており、広大な英語圏を形成している。
大航海時代を経て、世界屈指の海洋国家として成長。西欧列強のひとつとして世界に植民地を拡大し、超大国として栄え大英帝国と呼んだ。19世紀には世界の過半を影響下におき、パクス・ブリタニカ(イギリスによる平和)と呼ばれる比較的平和な時代をもたらしたが、19世紀終盤にはアメリカに経済規模で抜かれ、第二次世界大戦を機に植民地の大部分を失い衰退し、現在に至る。

国名


正式名称は、United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland である。United KingdomUK とも略される。
日本語では、グレートブリテン及び北アイルランド連合王国あるいはグレートブリテン及び北部アイルランド連合王国と表記される[1]。通称は、イギリス英国(えいこく)が一般的だが、その語源はいずれもイングランド単体との関係が深い言葉であり、「UK」や「グレートブリテン」を表すには、相応しくないとも考えられる(詳しくは、同節の後述の内容を参照)。と略されることもある。他に連合王国ブリテンとも呼ばれる。漢字による当て字は、英吉利と表記される[2]
「イギリス」の語源については、ポルトガル語の Inglez に由来すると言われる[3]。江戸時代には「エゲレス」とも呼ばれていた(前掲ポルトガル語 Inglez、またはオランダ語 Engelsch が訛ったもの[4])。当て字である「英吉利」という表記は、もともと先行する中国語に由来する[5]。徳川幕府との開国等に関する交渉の際には、猊利太尼亜(ぶりたにあ)や諳尼利亜(あんぐりあ)と呼称されていた。「グレートブリテン」はイングランドのほかに、スコットランド及びウェールズを含み、「連合王国」はこれにさらに北アイルランドが加わる。しかし、「連合王国」は、少なくとも国内法上は、王室属領(マン島及びチャンネル諸島)や海外領土は含まない。そのため、海外領土や王室属領を含む場合や、海外領土等に本国を表記する場合はイギリスと表記することも多い。
英語話者が「UK」を指して「England」と称することが(特に口語で)あるが、「政治的に正しくない」として公式な場では控えられる傾向にある。連合王国全体を指して「グレートブリテン」と呼ぶことも、その本来の意に含まれない北アイルランドのユニオニストから批判されることがあるが、連合王国政府は連合王国全体を指す語として「グレートブリテン」を使うことがある(例えば、自動車に使われているEUのナンバープレート加盟国略号ISO国コードでは「GB」が用いられる)。またスコットランド人ウェールズ人には、民族アイデンティティーを無視した単語として「British」と呼ばれることを嫌う人もいる(もちろん彼らを「English」と呼ぶのはタブーである)。国全体、個々の地域、またそこに暮らす人々をどう呼ぶべきかという問題は、個々人の政治的価値観歴史観を含むため複雑であり、個々人やマスコミによって様々な見解がある。BBCがスコットランド人やウェールズ人を「British」という単語で表さない原則を表明した直後、「タイムズ」は社説でBBCの決定を批判し、その後も「British」という単語をスコットランド人やウェールズ人に対して用いているのである。

 - Wikipedia -

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